給食委託会社であっても、給食が直営の施設であっても、人手不足の問題は同じように起きています。

給食を委託に出すメリットの一つに「人手不足を給食委託会社は他事業所からの応援などで乗り越えることができる」というのがあります。

しかし現在は、それも容易ではなくなってきました。
近隣の現場も人員が揃っていないのです。
応援に行きたくても、そんな余裕なんて全くありません。

原因はいくつかあります。

一つは、給食事業にかけられる予算が限られており、好条件での雇入が難しいことです。
労働基準法の改正や最低賃金の大幅な改定など、政府は労働者を守るためにさまざまな政策に取り組んでいます。それ自体はとても良いことだと思います。心身ともに健康を保ちながら長期的に労働していくには、当然国が法律や制度で労働者を守らないといけません。

しかしその一方で、雇う側、運営する側はとても厳しい状況に立たされています。
元々施設にとって給食は、予算ギリギリか施設の大きな負担をもって運営されています。
その中での食材費の高騰や人件費の増加は、更なる負担以外の何ものでもなく、給食委託会社から値上げの相談を受けても簡単に了承するわけにはいきません。
その結果、給食委託会社は労働者が満足できる条件での求人がなかなか出せず、好条件の求人を出せる他業種の企業との人材確保競争に負け、いつまで経っても人員を確保できないでいます。

もう一つは、労働者の高齢化です。
高齢者が増え、福祉施設や給食のニーズが増える一方で、そのニーズに応えられるだけの労働者(特に若い力)が圧倒的に少ないということです。
「高齢者の食事を作っているのも高齢者」なのです。
ある給食委託会社では、労働者のうち60歳以上が8割を超え、中には70歳を超えても働いている方もいます。そうした人材しか集まらないのです。

40代のスタッフが5名の現場と60代のスタッフが5名の現場では、マンパワーが全然違います。

自分たちの現場を運営するのに精一杯で、とても応援になんかいけません。

満足な予算を掛ける余裕もなく、尚且つ給食運営を継続させなければいけない施設は、将来の更なる物価高騰や人手不足に備え、今一度、給食運営の見直しを行う必要があります。

この先さらに深刻化するであろう人手不足問題に対して今のうちに手を打つために、以前もお話ししたチルド食の導入を検討してみてはいかがでしょうか。

その手助けをするために、我が社は存在しています。